
DAY1/日本橋付近(?th.May)

久し振りに自転車で日本橋に出掛けた…三越前と言っても良いかもしれない。家から軽く20分、梅雨でもないのに空模様は今にも崩れそうで肌寒い。
日本橋という場所は昔から随分と縁のある場所なのだが、その町並みは常に姿を新しくしながらも、相も変わらずその趣は深い…ちょっと不思議な場所である、ぶらっと出掛けるのに一番居心地のいい場所なのかもしれない。
そもそも何故「日本橋」なのかというと、祖母から貰った牛刀の刃が欠けてしまったので日本橋の木屋に研ぎを頼もうと思い参じた訳なのだが、思えば高校に上がる時刃が欠けていたからと言う理由でお下がりにして貰った「康弘」をずっと使っているのだから十年以上よく研ぎ治して使っているものである。
研ぎ治すほどに刃が研ぎ減り元の康弘の刃振りからは二廻りも小さいのだ、以前研ぎ治しに持ち込んだ折りにも「バランスが悪い」と言われたが…今回も然りだった、しかもこの時勢安いステンブレードの物が出回る中、研ぎ治しは珍しいらしく顔を覚えていたのには頭が下がる。
寛政四年(1792年)の創業というのだから既に210年、刃物を「打っては治す」ということを
受け継いでいるわけで、「良い物を長く愛用する」という技と心意気が未だに健在であるのは嬉しい。
意外とこの土地の居心地の良さはこういうところから来ているのかも知れないな?と考えた昼下がりであった。